英検の要約問題の書き方|丸写しで点を落とさない3つのコツ

英検の要約問題で、本文の文をつなぎ合わせて「要約したつもり」になっていませんか。要約では、本文の表現をそのまま写すほど点が伸びにくくなります。求められているのは、文章の要点をつかんで、自分の言葉で短くまとめる力だからです。この記事では、要約問題で点を落とさないための3つのコツを、実際の要約文の例で説明します。
なお、要約問題は2024年度から2級と準1級のライティングに加わった形式です。語数の指定(2級は45〜55語が目安)や採点の観点は、受験前に必ず英検の公式情報で確認してください。
まずは例文で「よくある失敗」を見る
ここでは、次のような文章(約120語)を要約する場面で考えます。
Many cities around the world are now building more bike lanes. Supporters say that cycling has several advantages. First, it is good for people's health because riding a bike is a form of exercise. Second, bicycles do not produce any gas that pollutes the air, so more cycling can make cities cleaner.
However, some people are against this idea. They point out that bike lanes often take space away from cars, which can cause heavy traffic. Also, in places with a lot of rain or snow, few people may actually use the new lanes, so the money might be wasted.
Because of these different opinions, city governments need to think carefully about where and how to build bike lanes.
よくあるのが、本文から「大事そうな文」を抜き出して並べる書き方です。
❌ Many cities around the world are now building more bike lanes. It is good for people's health because riding a bike is a form of exercise. They point out that bike lanes often take space away from cars, which can cause heavy traffic.
一見まとまって見えますが、問題が3つあります。本文の文をほぼそのまま写していること、「空気がきれいになる」「雨や雪の地域ではむだになるかもしれない」といった要点が抜けていること、そして最後の結論(よく考えて作る必要がある)がないことです。これでは「要点をまとめる力」を見せられません。
コツ1:段落ごとの「言いたいこと」を1文にする
要約の最初の作業は、英文を書くことではありません。各段落が何を言っているかを、日本語で一言にすることです。
- 第1段落:自転車レーンを増やす都市が多い。賛成派は「健康に良い」「空気がきれいになる」と言う。
- 第2段落:反対派は「渋滞の原因になる」「天気の悪い地域ではむだになる」と言う。
- 第3段落:だから、どこにどう作るかをよく考えるべきだ。
この「導入・賛成・反対・結論」という骨組みが見えれば、要約の形はほぼ決まります。いきなり英文を書き始めると、本文の表現に引っぱられて丸写しになりやすいので、先に骨組みを作るのが近道です。
コツ2:具体例は「まとめる言葉」に言い換える
本文には、理由を説明するための具体的な説明がたくさん入っています。要約では、それをひとまとまりの短い言葉に置き換えます。
❌ it is good for people's health because riding a bike is a form of exercise, and bicycles do not produce any gas that pollutes the air ⭕ cycling improves health and reduces air pollution
「運動になるから健康に良い」と「空気を汚すガスを出さない」という2つの説明を、improves health(健康を良くする)と reduces air pollution(大気汚染を減らす)という短い言葉にまとめました。内容は同じでも、語数はずっと少なくなり、本文の表現からも離れています。
言い換えのときは、単語だけでなく見方を変えるのもコツです。
❌ some people are against this idea ⭕ critics argue that …
「〜に反対する人もいる」を critics(批判する人たち)を主語にして言い直しました。主語を変えるだけでも、自然に自分の言葉になります。
コツ3:つなぎ言葉で「流れ」を見せる
要約は短いぶん、文と文の関係がわかりにくくなりがちです。賛成と反対、原因と結論の関係を、つなぎ言葉ではっきり示すと、読み手にとって分かりやすい要約になります。
❌ Supporters believe cycling improves health. Critics argue the lanes cause traffic. ⭕ Supporters believe cycling improves health. On the other hand, critics argue the lanes can increase traffic.
On the other hand(その一方で)が入るだけで、「賛成意見と反対意見を比べている」という構造が一目で分かります。結論の前には Therefore(したがって)や As a result(その結果)を使うと、最後の一文が本文全体のまとめであることが伝わります。
3つのコツで書いた要約文
ここまでのコツを使うと、次のような要約になります。
⭕ Many cities are adding new bike lanes. Supporters believe cycling improves health and reduces air pollution. On the other hand, critics argue that the lanes can increase traffic and may be wasted in areas with bad weather. Therefore, cities should plan carefully before deciding where to build them.
語数は48語です。本文の4つの要点(導入・賛成・反対・結論)がすべて入り、表現は本文からほとんど写していません。
書き終えたら確認したいこと
- 語数:指定の範囲に入っているか。多すぎても少なすぎても減点の対象になり得ます。
- 要点の抜け:段落ごとに作った「一言」が、すべて要約に入っているか。
- 自分の意見:要約に自分の意見や、本文にない情報を足していないか。要約は本文の内容をまとめるものです。
- 丸写し:本文と同じ語が3語以上続いている部分がないか。固有名詞や言い換えにくい語以外は、言い直せないか考えます。
まとめ
- 英文を書く前に、段落ごとの「言いたいこと」を日本語で一言にして、骨組みを作る
- 具体的な説明は、improves health のような短い「まとめる言葉」に言い換える
- On the other hand や Therefore で文の関係を示し、語数と要点の抜けを最後に確認する