主語と動詞の一致、英作文で見落としがちな5パターン

英作文を見直したとき、「あれ、この動詞は単数形でよかったのか」と迷った経験はないでしょうか。主語と動詞の一致(Subject-Verb Agreement)は、英語のルールとしては単純に見えて、実際に文章を書くと驚くほどミスが出やすい項目です。特に主語が長くなったり、複数の要素が並んだりすると、書いている本人も気づかないまま一致が崩れてしまいます。この記事では、英作文でよく出る一致ミスのパターンを5つに整理し、Before/Afterの例文で見分け方と直し方を具体的に解説します。
なぜ主語と動詞の一致は間違えやすいのか
日本語には「主語の数によって動詞の形が変わる」という概念がありません。そのため、英語を書くときにこのルール自体を意識から外してしまいがちです。さらに厄介なのは、主語と動詞の間に修飾語や挿入句が入ることで、「直前の名詞」につられて動詞の形を選んでしまう点です。まずは、実際によくあるミスのパターンを見ていきましょう。
パターン1:主語と動詞の間に長い修飾語が入る
主語のすぐ後ろに前置詞句や関係詞節が続くと、直前の名詞に動詞を合わせてしまう間違いが起こります。
❌ The number of students who attend the class every day are increasing. ⭕ The number of students who attend the class every day is increasing.
この文の主語は「The number」であり、「students」ではありません。「the number of ~」は単数扱いになるという知識があっても、間に長い修飾語が挟まると判断がぶれやすくなります。主語を特定したら、そこから動詞までを一度指で追って確認する習慣をつけると、この種のミスは大きく減ります。
パターン2:every / each を含む主語
「every」「each」がついた名詞は、複数の対象を意味していても文法上は単数扱いになります。
❌ Every student and teacher have access to the new system. ⭕ Every student and teacher has access to the new system.
「and」でつながれているため複数に見えますが、「every」がついた時点でひとまとまりの単数として扱うのが英語のルールです。「each of the students」なども同様に、意味上は複数でも動詞は単数形になります。日本語の感覚では複数に見える主語ほど注意が必要です。
パターン3:抽象名詞・不可算名詞を複数だと誤解する
「information」「research」「advice」などの不可算名詞は、複数の情報を含んでいても常に単数扱いです。
❌ The information provided in the report are useful for our decision. ⭕ The information provided in the report is useful for our decision.
IELTSのTask 2やビジネスメールでも頻出する語なので、書くたびに「これは数えられる名詞か」を確認する価値があります。迷ったら辞書で「uncountable」と表示されているかをチェックする習慣が有効です。
パターン4:or / nor でつながれた主語
「and」でつながれた主語は基本的に複数扱いですが、「or」「nor」でつながれた場合は、動詞に一番近い名詞に合わせるというルールがあります。
❌ Neither the manager nor the employees is responsible for the delay. ⭕ Neither the manager nor the employees are responsible for the delay.
ここでは動詞の直前にある「employees」が複数形なので、動詞も複数形の「are」になります。もし語順が逆で「Neither the employees nor the manager」であれば、動詞は単数形の「is」が正解です。この規則は見落とされやすいので、「or/nor」を見たら一度立ち止まって直前の名詞を確認しましょう。
パターン5:動名詞・to不定詞が主語になる場合
動名詞句やto不定詞句が主語になるとき、意味的に複数の行為を含んでいても、動詞は単数形になります。
❌ Reading books and writing essays helps improve vocabulary. ⭕ Reading books and writing essays help improve vocabulary.
この例は逆に、動名詞句が「and」で2つ並んでいるため複数扱いになるケースです。動名詞句がひとつだけであれば単数扱い、複数の動名詞句がandで結ばれていれば複数扱いになる、という違いを意識しておくと安定して判断できます。
見直しのときにできる簡単なチェック方法
書き終えた英文を見直すときは、次の手順を試してみてください。
- まず主語に線を引く(修飾語や挿入句は一度無視する)
- その主語が単数か複数かを判定する
- 動詞まで視線を移し、一致しているか確認する
- 主語と動詞の間に長い語句がある場合は、特に慎重に確認する
慣れないうちは時間がかかりますが、繰り返すことで自然と主語を素早く特定できるようになります。IELTSや英検のライティングでは、こうした細かい一致ミスが複数箇所あると評価に影響することがあるため、見直しの精度を上げることは得点の安定にもつながります。ただし、各試験の具体的な採点基準については、必ず公式情報で確認するようにしてください。
まとめ
- 主語と動詞の間に修飾語が入る場合は、主語そのものを見失わないことが重要です
- every / each / or・nor でつながれた主語には、それぞれ特有の一致ルールがあります
- 不可算名詞や動名詞句が主語になる場合も、単数・複数の判断を誤りやすいので注意が必要です